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魔球 (講談社文庫)
魔球 (講談社文庫)
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東野 圭吾
講談社
売り上げランキング: 52949
 
おすすめ度の平均: 4.0
4 ちょっと最後が物足りなかったかな
2 習作だけにかなり無理やりではあります。
4 家族に対する想いがきちんと伝わってきたのがよかった
2 少年の譲れない物
3 初期東野作品の傑作
 



著者: 東野圭吾
初版: 1991年6月15日
種類: 推理 
5段階評価: 3・・・うーん、全体的にぬるい



舞台は春の甲子園。

9回裏で2アウトだがエラーにより満塁のピンチ。

まさに勝負が決まる瞬間だった。天才と呼ばれるピッチャー須田を誰もが見守る中、彼は突如暴投をしてしまう。試合が決まる瞬間だった。しかし、キャッチャー北村は見ることになる。暴投と世間では呼ばれた「魔球」を…。

一方、地元の東西電気では別の事件が発生する。会社に時限爆弾が設置されていたのだった。だが、大騒ぎとなったにも関わらず、爆弾自体には爆発する危険はない物だった。安心したのもつかの間、今度は社長が連れさらわれてしまう…。


なかなか面白かったですが、良くも悪くも普通ですね。
刑事達に個性が全くなかったし、お手本の様な推理小説でした。

欠点は登場人物の多さだと思います。話全体の流れから、別に名前を出す必要のない人物まできっちりと出すから、覚えようと読んでると少しウンザリする。

ちなみに約50Pで名前が出ている人物がどの程度登場するか以下に列挙してみる。

須田武志・・・天才と呼ばれる投手
北村   ・・・須田の球を受けれる捕手

臼井一郎・・・東西電機資材部課長

上田   ・・・東西事件担当の刑事
篠田   ・・・上田の後輩
桑名   ・・・上田達の班長
天野   ・・・情報を提供した交番勤務の警察官

須田勇樹・・・須田武志の弟
近藤   ・・・勇樹のクラスメイト。噂好き
オンセン  ・・・勇樹のクラスメイト
笹井   ・・・勇樹のクラスメイト

佐野   ・・・教師。歴史担当
森川   ・・・教師。野球部顧問

高間   ・・・開陽高校事件担当の刑事
小野   ・・・高間の後輩
本橋   ・・・二人の上司。学者風。

ほんの50Pでこんなに名前が出るのである。しかもこれから野球部員などまだまだ登場人物は増える。読んでる身としては「事件と関係があるかも」っと思い覚えるのだが、全然事件とは関係ないことがほとんど。

こいつ別に名前出さなくてよくね?っと思う人物の多いこと…つまり、少し無駄が多い気がする

まあ、この本は東野圭吾さんが賞をとって有名になる前の作品なのだから仕方ないかな?
まだまだ脂がのる前の作品っと言うことだ。

事件解決も納得いかない部分が多いのも、それなら納得。

例えば「魔球」のダイイングメッセージだが、残した意味は無いときたもんだ。残した本人が「どうしてあんなことを考えたのかな」と理由が理解出来ないときたもんだ。うん、読んでいて凄くもやもやした。

さて、この題名の「魔球」ですが、この小説でこれほど重要な単語はない。

単純に変化球を示してはいるのですが、須田の人生を大きく狂わせてしまった。そして、それは周囲にも影響を加えていく、悲劇を生んだ。そんな意味でも魔球なのだろう。

また、読んだ人が須田武志に対してどう思うか?これは結構重要である。悲劇のヒーローと受け取れるなら良いが、私には変人にしか受け取れなかった。約束を守れなかっただけで・・・ねえ?

最後に、どうして須田武志は名門高校に行かなかった(行けなかった?)のだろう。金銭問題もあろうが、彼くらい有名で天才で中学からスカウトが注目するくらいなら何とでもなったと思うのだがね。


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>コメントがツボに入って笑えました

 楽しんでいただけたのなら嬉しいです。

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三国志 (1) (吉川英治歴史時代文庫 33)
吉川 英治
講談社
売り上げランキング: 10538
 
おすすめ度の平均: 4.5
5 三国志演義を超えた名作
4 小説?翻訳本?
4 王道ですが
2 今の時代の人が読むにはどうかと思う。
5 全8巻の読破もあっという間
 


著者: 吉川栄治
初版: 1989年 4月11日 
種類: 歴史
5段階評価: 4・・・蜀好きな人向けかも



 言わずと知れた三国志本です。三国志が好きになった人のおそらく最初に読むであろう本(違う人もいるが)。自分はゲームで三国志を好きになり、この本を読みました。

安定した楽しさ。楽しく読めるのですが欠点があります・・・全体的にやや蜀よりなのがいただけません。自分はどっちかって言うと魏が好きで、その中でも曹操・夏候惇が好きだったりするので最後の方は本当だれました。好きな武将達がほとんど後半では死んでしまうので最終巻にいたっては読んでません!

注意して欲しいのは、この本の三国志は演義であると言うこと。

演義と史実は違います。歴史とは違う話や人物が出て来ます。特に違うのは、史実では

1.貂蝉が居ない
2.周倉が居ない
3.夏候惇は目を食べちゃったりしない。


などなど。特に3!自分、夏候惇のファンなんですが、この目を食べちゃった説が無いのは痛い!夏候惇の重大ファイルの1つですからね~。他にも史実における夏候惇は、あまり活躍出来てないので、やはり演義の方が好きだね。 



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予知夢 (文春文庫)
予知夢 (文春文庫)
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東野 圭吾
文藝春秋
売り上げランキング: 7091
 
おすすめ度の平均: 4.0
3 お勧めの一冊
5 超常現象のようなことも科学的に解決!!湯川教授の推理の冴えを堪能しました!
2 急かされる感じ
5 超常現象を科学と論理で紐解く
4 「探偵ガリレオ」に引き続き
 



 今回は湯川の活躍は抑え気味。そもそも物理学的な解決はしてないしね。んで、今回の湯川の推理を読むとなんだか物理学者じゃなくても湯川は探偵としてもの凄く優秀なんじゃないかと思う。

さて、各短編の感想を書こうと思う。


第一章 夢想る ゆめみる

レミと言うなの名前の女性。坂木は彼女と結ばれる夢を子供の頃に見た。誰もが馬鹿にする中、彼だけは信じ続けた。そして、ついに見つけた。同姓同名の彼女を。今日、何時も自分を拒んでいた彼女から誘いの便りが来た。彼は手紙にあったように、夜に忍び込むが…。

何となく犯人は分かります(笑)まあ、他にいないですしね。でもオチは少し腑に落ちない。そんな簡単に刷り込めるのだろうか?うーん。


それにしても「予知夢」ですか…。今回の話を見て思ったのは、自分はそんなの一生見たくないってことですかね。そんなのに振り回されるくらいだったら幸せな夢を一回でも多く見た方が有意義なんじゃないかな。


第二章 霊視る みえる

細谷は長井清美に惚れていた。彼女の行動力、明るさには人を惹き付ける物がある。ある日、彼女は言った

「この前、私にとって幸運な写真が撮れたの」

内容を語らずに去った彼女は突然殺されてしまう。しかし、彼は会っていた。彼女が死んだとされる時刻に。家の外に立っていた彼女を目撃していたのだ。

うん、東野さんは女性が嫌いに違いない(待て)この本を読んでると女性の強さ、そして怖さが伝わってくるね。これはドラマでやってたし、私も覚えていたので新鮮さはなかったかな?それにしても誰も救いようのない話だね。加害者も被害者も同情の余地がない。いくら愛する人のためとはいえ、やっぱり殺すことは何にも解決していない。結局は一生を怯えて追われて暮らすことになるのだから。


第三章 騒霊ぐ さわぐ

夫が失踪してしまい、警察も手詰まり。しかし彼女・弥生には検討はついていた。夫が失踪した後に寄ったであろう家。そこに住んでいた老人。その老人は数日前に無くなった。そして入れ替わるように家に住んでいる人間が居るのだ。

草薙に相談した彼女は彼と一緒に家に侵入した。何時も同じ時間に彼らは出かける。その時間を使ったのだ。夫が生きていたら、必ずどこかに居るはず。探し続けてしばらくして、家に変化が起きた。

家全体が騒ぎ始めたのだ。「これは……」草薙は自分が震えてるのが分かった。

ポルターガイストな話。
ポルターガイストについては結構テレビでも解明されてますよね。でも、解明されないで怖がっていた方が楽しいので解明とかは無粋に感じてたりもする。

さて、物語だが…これもまた救われない話だねー。
今回は珍しく湯川が人間味のある言葉を草薙にかけます。良い人だった人間が理不尽に殺される。これは湯川にとっても心に何か残るのかもしれない。


第四章 絞殺る しめる

坂井のが営む工場は経営難に陥っていた。それは妻の貴子も理解していた。自分達の他、従業員が3人しかいない小さな工場。みんな、何とかしたかった。

「貸した金を返しに貰ってくる」

ある日、坂井は言った。昔貸したまとまった金を返してもらえるそうだ。妻に「今日は出るな」と伝え坂井は出て行った。そして、それが坂井の最後の姿となった…。

うーん、心にシコリが残る話ですね。誰かを殺したってわけじゃないですが誰かを守るために、そして周りは黙認。それで良かったのだろうか?この話は珍しく完璧な解決にはいたっていません。悪い人はいない事件。たまにはこんな結末も面白いかもしれない。


第五章 予知る しる

菅原直樹は浮気をしていたもちろん知るものは誰もいない。妻の静香はマジメな性格だった。そこを好きになったのだが、物足りなくなってもいた。だから惹かれてしまったのだと思う。それが後悔を生むことになったとして。

彼女の名前は富由子と言う。活発な性格で起伏が激しい。落ち着いた静香とは対照的で魅力のある女性だが、今は後悔しか残っていない。何故なら、彼女は今、マンションの向かいでクビを吊っているからだ。

この本で一番湯川が活躍した話。でも出番は少ない(笑)本当にこの作品の主役は犯人と被害者なんですね。にしても怖いよ女性!女性怖いよ!この作品を読み終えた暁には、まもなく不倫は絶対しない体質になるでしょう。奥さん、お勧めですよ!

この話はちょっと不思議な感じで終わってる。でも嫌いなパターンじゃない。きちんと作者さんの中での決着は付けてる感じ。内容としては峰村が最悪の一言。世話になった先輩に恩返しどころか仇で返し、最後は何の責任も取らず周囲を巻き込む。読んでてムカムカした。


さて、全体的にオカルト色の強かった今作。「オカルトVS湯川」ってとこでしょうか。

一巻以上に人間模様が強くなってて面白い。っというか、ドラマで知った作品ですが、まるっきり世界観が違いますね。どっちもどっちで素晴らしい味があります。私は両方好きだな。

しかし…それにしても…事件の背景がほとんど不倫ってどうなのか(汗



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指先の花―映画『世界の中心で、愛をさけぶ』律子の物語 (小学館文庫)
益子 昌一
小学館
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おすすめ度の平均: 4.0
1 う~ん…。
1 う~ん…。
3 世界の中心で愛を叫ぶの方が良い。
5 映画が好きだった人に。
4 律子の本!という感じがした。
 
 映画『世界の中心で、愛を叫ぶ』の律子視点の作品です。展開は映画そのものですので、その時その時に律子が何を考えながら行動していたか分かり面白かった。映画では語られなかった箇所も書かれておりファンの方は読む価値は十分にありと考えて良いでしょう。

また、この本の題名『指先の花』。意味が分かった時は泣きそうになった!!

映画では主人公は本当に律子の事好きなのかよ?って感じでしたが、この作品にて二人のほのぼのとした恋愛感情を見ることができ良かったです。

他にも主人公が過去を大切にしつつも前に進もうとする心情など、この本を読むことで納得出来ない部分がすっきりしました。

一応、映画を見て無い人も読めるらしいですけど、やはり映画を見ないとこの本を読む意味はないでしょう。感情移入もしやすいですし。



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