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予知夢 (文春文庫)
予知夢 (文春文庫)
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東野 圭吾
文藝春秋
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おすすめ度の平均: 4.0
3 お勧めの一冊
5 超常現象のようなことも科学的に解決!!湯川教授の推理の冴えを堪能しました!
2 急かされる感じ
5 超常現象を科学と論理で紐解く
4 「探偵ガリレオ」に引き続き
 



 今回は湯川の活躍は抑え気味。そもそも物理学的な解決はしてないしね。んで、今回の湯川の推理を読むとなんだか物理学者じゃなくても湯川は探偵としてもの凄く優秀なんじゃないかと思う。

さて、各短編の感想を書こうと思う。


第一章 夢想る ゆめみる

レミと言うなの名前の女性。坂木は彼女と結ばれる夢を子供の頃に見た。誰もが馬鹿にする中、彼だけは信じ続けた。そして、ついに見つけた。同姓同名の彼女を。今日、何時も自分を拒んでいた彼女から誘いの便りが来た。彼は手紙にあったように、夜に忍び込むが…。

何となく犯人は分かります(笑)まあ、他にいないですしね。でもオチは少し腑に落ちない。そんな簡単に刷り込めるのだろうか?うーん。


それにしても「予知夢」ですか…。今回の話を見て思ったのは、自分はそんなの一生見たくないってことですかね。そんなのに振り回されるくらいだったら幸せな夢を一回でも多く見た方が有意義なんじゃないかな。


第二章 霊視る みえる

細谷は長井清美に惚れていた。彼女の行動力、明るさには人を惹き付ける物がある。ある日、彼女は言った

「この前、私にとって幸運な写真が撮れたの」

内容を語らずに去った彼女は突然殺されてしまう。しかし、彼は会っていた。彼女が死んだとされる時刻に。家の外に立っていた彼女を目撃していたのだ。

うん、東野さんは女性が嫌いに違いない(待て)この本を読んでると女性の強さ、そして怖さが伝わってくるね。これはドラマでやってたし、私も覚えていたので新鮮さはなかったかな?それにしても誰も救いようのない話だね。加害者も被害者も同情の余地がない。いくら愛する人のためとはいえ、やっぱり殺すことは何にも解決していない。結局は一生を怯えて追われて暮らすことになるのだから。


第三章 騒霊ぐ さわぐ

夫が失踪してしまい、警察も手詰まり。しかし彼女・弥生には検討はついていた。夫が失踪した後に寄ったであろう家。そこに住んでいた老人。その老人は数日前に無くなった。そして入れ替わるように家に住んでいる人間が居るのだ。

草薙に相談した彼女は彼と一緒に家に侵入した。何時も同じ時間に彼らは出かける。その時間を使ったのだ。夫が生きていたら、必ずどこかに居るはず。探し続けてしばらくして、家に変化が起きた。

家全体が騒ぎ始めたのだ。「これは……」草薙は自分が震えてるのが分かった。

ポルターガイストな話。
ポルターガイストについては結構テレビでも解明されてますよね。でも、解明されないで怖がっていた方が楽しいので解明とかは無粋に感じてたりもする。

さて、物語だが…これもまた救われない話だねー。
今回は珍しく湯川が人間味のある言葉を草薙にかけます。良い人だった人間が理不尽に殺される。これは湯川にとっても心に何か残るのかもしれない。


第四章 絞殺る しめる

坂井のが営む工場は経営難に陥っていた。それは妻の貴子も理解していた。自分達の他、従業員が3人しかいない小さな工場。みんな、何とかしたかった。

「貸した金を返しに貰ってくる」

ある日、坂井は言った。昔貸したまとまった金を返してもらえるそうだ。妻に「今日は出るな」と伝え坂井は出て行った。そして、それが坂井の最後の姿となった…。

うーん、心にシコリが残る話ですね。誰かを殺したってわけじゃないですが誰かを守るために、そして周りは黙認。それで良かったのだろうか?この話は珍しく完璧な解決にはいたっていません。悪い人はいない事件。たまにはこんな結末も面白いかもしれない。


第五章 予知る しる

菅原直樹は浮気をしていたもちろん知るものは誰もいない。妻の静香はマジメな性格だった。そこを好きになったのだが、物足りなくなってもいた。だから惹かれてしまったのだと思う。それが後悔を生むことになったとして。

彼女の名前は富由子と言う。活発な性格で起伏が激しい。落ち着いた静香とは対照的で魅力のある女性だが、今は後悔しか残っていない。何故なら、彼女は今、マンションの向かいでクビを吊っているからだ。

この本で一番湯川が活躍した話。でも出番は少ない(笑)本当にこの作品の主役は犯人と被害者なんですね。にしても怖いよ女性!女性怖いよ!この作品を読み終えた暁には、まもなく不倫は絶対しない体質になるでしょう。奥さん、お勧めですよ!

この話はちょっと不思議な感じで終わってる。でも嫌いなパターンじゃない。きちんと作者さんの中での決着は付けてる感じ。内容としては峰村が最悪の一言。世話になった先輩に恩返しどころか仇で返し、最後は何の責任も取らず周囲を巻き込む。読んでてムカムカした。


さて、全体的にオカルト色の強かった今作。「オカルトVS湯川」ってとこでしょうか。

一巻以上に人間模様が強くなってて面白い。っというか、ドラマで知った作品ですが、まるっきり世界観が違いますね。どっちもどっちで素晴らしい味があります。私は両方好きだな。

しかし…それにしても…事件の背景がほとんど不倫ってどうなのか(汗



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