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著者: 柴村仁
初版: 2010年3月25日
種類: ミステリー
5段階評価: 5・・・また騙された(笑)
気鋭のアーティスト・布施正道。
奇才で知られる芸術家の彼には“いわく”があった。
彼の描く絵には独特な赤色が使われており、
その赤は人の血を使用しているとか…。
だが、俺にとってそんな事は関係ない。
確かに気味が悪いが、重要なことはそこではない。どうしても確認しなくてはならないことがあるのだ。そのために布施正道のアトリエがある、このなんとも疲れた村にやってきたのだ。
問題はふたつ
まず数時間バイクを飛ばし来てはみたものの、
正直何をどうしていいか全く分からないこと。
そして同じく布施正道に会いに来ていた、同じ大学の由良彼方。
こいつが一体何を企んでいるかだ。
ただ、俺には怪しみながらも由良に巻きこまれる術しかなく、
そして不本意にもそれが解決に向けて突き進んでるように思えた…。
うーん、感想が書きにくい(苦笑)
少しのネタバレもしたくないっていうか、全く事前情報を入れずに読んでもらいたい。
前作も非常に面白かったが今巻も期待は裏切らない。最高に面白かった！
まず2部構成になってるのは前作と変わらないのだが、これまた素晴らしい出来なのだ。前作と違って直接的に繋がってるわけではないのだが、どっちかが欠けていたら一つの作品に成りえないのは変わらない。
1部は美大生・ハルが、ある画家を捜して由良と出会う物語。前半こそ物足りなく感じるけれども
最後の展開で驚きの連続。2部は切なくも不気味で切ない女子の恋物語。
どっちかを読んでから、どっちかを読むと違う視点で見ることが出来る。
2度読みしてこその作品です。
私としては特に1部が好き。
由良に振り回されるも、どこかサバサバした諦めを見せる様子に、
どこか良いコンビになれる気がしました＾＾；
また、前作とも繋がりがあったのは良かったと思う。由良が事件の後はどんな様子だったのか、あの少女の父親の本心とはなんだったのか。どんな物語も“その後”が気になったりします。それを程良い具合で感じ取ることが出来ました。
青に拘り続ける由良彼方は前回の事件で何かを見いだしたのだろうか…。
まだ何かを追いかけ続けているのだろうか…。
どこか吹っ切れた様子ではあったけど切ない。
本当に、あの事件は思い起こすたびに胸くそが悪くなる。
それにしても由良って奴はとことん“人間”が好きなんだと思う。
好きだから人となりが理解できて、だからこそ掌で踊らせられるんだろうね。
さて、この作品はもう少し続くみたいです。
次はどっちの由良が登場するんでしょうね(笑)
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・ 評論（書籍） プシュケの涙
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著者: 志麻友紀、 イラスト： 氷堂れん
初版: 2010年4月27日
種類: ファンタジー
5段階評価: 3・・・まあ…普通？
幼少の頃にツキを拾い、一人で育て上げたリョウ。
彼はツキを何者よりも大切にし、実の兄弟のように接してきた。
家を飛び出し小島で暮らし始めた二人は村では変わり者として疎まれた。
だが彼らは今の生活に満足し故郷であるこの村にも愛着を抱いて暮らしていたのだ。
しかしある日、ツキは新月の夜に少女に変わる体になってしまう。
そして平常な日々は崩れ始める。
村が何者かに襲われ、
ツキは獣人達に目を付けられれさらわれてしまうのだった。
世界が獣人と人間が争い、さらに獣人どうしがいがみ合うなか、
二人が担う役目はどこにあると言うのか。
皆が口にする“月の王女”とはいったい何なのか。
かけがいのない兄弟の絆の旅が始まる。
私が小説を買う基準…そんなもの何て無い。
検索で“お勧め 小説”で出てきた作品を片っ端から買ってます。
今、それをちょっと後悔してます。
何だこれ？
まあ世界観は普通に面白いです。
つか、よくある話しですよね。
どの作品にも派閥ってのはあって、それをどう料理するかで面白さは格段に上がります。この作品は実に王道を行ってるね。それぞれの王子も美形で実は良い奴ってのは少女向けに仕上がっていて無難です。
文章の書き方自体は読みやすいんですが、
主人公が一人称を名前で言うのが読みづらいしイライラするし！
14歳の男子が一人称名前って！
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「リョウ兄！ツキ、ツキは…」
「ツキ！」
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「駄目だ！堪えるんだ！まだ吐くな！！」
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「明日は早い。もう寝るぞ」
「それは、リョウ兄だけでしょ」
「じゃあ、ツキだけ起きてるか？」
「それはやだ、おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」
二人は、いつものように抱き合って寝た。
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間違ってる！
何かが間違っている！
そもそも主人公・ツキが女子の体になることで、リョウに嫌われることを恐れていることがおかしい！兄弟どうしで抱き合ってる方がおかしいだろ！兄弟以上の感情があんだろ！何で女になるのを拒んでんだよ！！普通に男女になって将来を共にするのが幸せなんじゃないのか？
そもそも現実世界の14歳の男子を見れば分かるように、もう結構な男臭い年齢ですぜ？
あり得ないあり得ない！こんなのあり得ない！
うーん…これが女性向けの作品ってやつなのかなぁ…。
でも他に女性向けの作品読んだことあるけど、こんなんじゃなかったけどなー……。
とりあえず、まだ第１巻。
ようやく明確な敵が出てきたばかりですし次巻以降も買ってみます。
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