評論（書籍） 天魔―剣客商売四

剣客商売〈4〉天魔 (新潮文庫)

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池波 正太郎
新潮社
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著者:　池波正太郎 
初版:　2002年10月20日　
種類:　群像時代劇
5段階評価:　3・・・やや惰性を感じてきたかな？


あっさり読める第4巻です。
今回は大治郎と三冬はやや控えめ。

なので私としては少し物足りなかったりします。

表題にもなっている『天魔』は一番の見せ所にもかかわらず、
私にとっては緊張感が無かったな。

そもそも以前の物語で「秋山小兵衛は90歳以上生きる」と明言してしまっているのだ。
死ぬわけがないと理解してしまってる。

決闘の前に、どれだけ相手の凄さを描写されてもね…（汗）

それにしても短編集なんだから1話ごとに感想を書いた方が良いのだろうか？
しかし短い物語では40P程しかない。だから“あらすじ”は書きにくいし、
感想も淡泊になりがちなんですよね。

うーん、次巻からは変えてみようかなー。
でも平均8話もある小説で、いちいち全話分の感想を書くと時間が掛かってしまう。

どうしたものかね？
 

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評論（漫画） となりの怪物くん 5巻

となりの怪物くん（5） (デザートコミックス)

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ろびこ
講談社 (2010-07-13)

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ようやく5巻の記事が書けます。
私は記事を書かないと次の巻は買わないので、これでようやく6巻が読めますよ。

さて、この巻も雫とハルのすれ違い恋愛は加速度を増してニヤニヤしっぱなしなんですが、
やっぱり周囲の物語が熱すぎます！

まずは夏目さん。
みっちゃんに恋する夏目さんは殺人的な可愛らしさがある。

 

-夏目さん-

 

もうほっとけないっすよ！
マジで3次元なんてどうでもよくなるいじらしさ！

まさに犯罪的！
本当にやりかねないっ…！
夏目さん一人のために……強盗だって……！（カイジ）

でも、夏目さんはずっと人との触れ合い事態に憧れがあった程ですから、
恋愛に関しての欲はハルほどは強くないんでしょうね。

どっちかと言うと“恋をしてること”自体を楽むんですね。
それは羨望と言ってもよいでしょう。

恋愛も友情もやっと1歩目、ようやく進んだばかりですからね。
焦らず主人公達と共に成長していく彼女を見ていきたいです。

そして、注目はなんと言ってもヤマケンですな。
まさに男版ツンデレをばく進中。男の鏡です（？）

初登場はてっきりモブキャラと思ってたのですが、
早々に再登場。その後2巻では登場しなかったものの、3巻以降は主役級です。

プライドが高くて本音が言えずに雫に振り回される。
何ておいしい立ち位置でしょう。

 

-雫のふとした一言で-
 

 

-あっさり動き出す感情-
 

自分のプライドに感情が追いつかず意味不明な行動を起こしてしまう。
そんな自分すらも理解できない。まさに恋とは摩訶不思議である。

この作品は主人公以外も要チェックですぜ！

 
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評論（書籍） 涼宮ハルヒの消失

涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫)

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谷川 流
角川書店
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著者:　谷川流、　イラスト： いとうのいぢ
初版:　2004年8月1日
種類:  SF/ファンタジー
5段階評価:　5・・・長門ファンなら買いでしょう！


今、俺の周りではおかしなことになっている。
谷口が可笑しいのは世界の常識なのだが、国木田まで理解しかねる状況だ。

「涼宮ハルヒ？それ誰？」

おいおい、あんな破天荒な人間を忘れるわけないだろう…？
もしかして忘れたくて言ってるのか？

どうやら冗談どころではないようだ。
むしろ、かなり深刻であることは理解した。

ハルヒだけではなくSOS団自体が無くなってしまってる。
朝比奈さんや鶴屋さんは俺を知らない。長門も読書好きな文芸部員でしかない。
古泉に至っては教室ごと無くなっていた。

まさに「消失」してしまったのだ。

俺の記憶が？
俺の過去が？
俺の世界が？

事態はさらに追い打ちをかける。

笑顔で教室に現れた少女は朝倉涼子。
俺を殺そうとして長門と対立し「消失」したはず。

なあ、長門よ。頼れるのはやっぱりお前しかいないみたいなんだ。
何かヒントはないのかね？


ページ数も多くなく、活字慣れしてる人なら2時間で読めるのも嬉しいですね。
それでいて無駄が無く行数稼ぎを感じないので贅沢な一冊に思えるでしょう！

ハルヒが従来のウザイ人物ではなく、ただのツンデレになってるのも注目。
なにより世界に暇を持て余していたのにキョンと出会うことで、活き活きとしてくる。

これは第一巻と通じる。
結局ハルヒが生きる世界は周りを巻き込み賑やかに生きてこそなんでしょう。

あと、何と言っても長門いいです。
長門でご飯が何杯かいけそうです。

ただ、それと同時に長門に対して辛い感情が生まれてしまう。

長門は自分の理想に生きたかったのだ。
今回キョンが垣間見た世界は、まさに長門の望んだ世界であり、そこにハルヒは居なかった。
ハルヒに振り回される仲間を何時だって助けてきた彼女の、ほんの少し生まれた感情。

結局はキョンの考えを優先してしまったのかなと思うと少し悲しいですな。

微笑んだり、怯えたり、一人の男子生徒に興味を示したり。
今まで見せなかった人間らしい感情を持った彼女は、まさに一人の女生徒だった。

何か「シリーズ最高傑作！」とか「周囲が言う程ではない」とか言われてますが、この作品は難しく読む必要はないんじゃないだろうか。今まで積み上げてきた人物像を覆し、そのギャップを楽しむ。伏線は所詮は薄皮の饅頭なんだし、ただひたすらギャップのある世界観に至福を感じるのが正しいんだと私は思います。こまけーことはいいんですよ。

欠点はキョンの台詞が、どれが回想で、どれが実際に発してる言葉か分かりづらいです。「　」が付いてない言葉でも周りが応えてたりする。決して読みにくいわけじゃないんですが違和感を覚えました。



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評論（書籍） 我が過去を消せ暗殺者―魔術士オーフェンはぐれ旅

我が過去を消せ暗殺者 (富士見ファンタジア文庫―魔術士オーフェンはぐれ旅)

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秋田 禎信
富士見書房
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著者:　秋田禎信、　イラスト： 草河遊也
初版:　1995年10月25日
種類:  ファンタジー
5段階評価:　5・・・いよいよ物語は動き出す


大陸最強と言われた魔術士・チャイルドマン。
牙の塔では、彼の様な強力な魔術士を欲していた。

そこで長老達は才能のある子供を弟子に取らせて、叶うならば師と同等の魔術士を量産しようとした。その一人、最年少ながらチャイルドマンの戦闘術と暗殺術の全てを引き継いだ唯一の生徒。

“サクセサリー・オブ・レザー・エッジ（鋼の後継）”

チャイルドマンの秘蔵っ子・キリランシェロ…


「そうだね。僕は有名すぎる。」

（馬鹿な…こいつは！！）

オーフェンの目の前にいる少年。
マジクと同じくらいの年齢だろうか。全身黒づくめで、髪も黒。
そして自分よりも強力な魔術を繰り出す姿は、まるで

「違うね。あなたが僕よりも弱いんだ。
　順番を間違えたら、ヘンなことになる。」


それはオーフェンが牙の塔へと舞い戻る少し前の出来事。
牙の塔では長老達が暗殺される事件が発生しており、犯人探しに躍起になっていた。

元チャイルドマン教室の一人だったレティシャも、その一人である。
彼女は、やはり同教室であるフォルテの情報により犯人が誰か気づいていた。

「キリランシェロ。」

懐かしい弟の名前を呟くのも5年ぶりだろうか。
彼に会ったら、一緒に逃げるべきか、自分の手で葬るべきか。

思考の渦の中、彼女は遂に再会を果たす。
別れた日のままの少年の姿と、成長した姿の二人のキリランシェロに…。


今までは世界観の説明をしてきたけど、
この巻ではついに登場人物達への伏線が紐解かれる。

それにしても前巻から引き続き熱い展開である。
特に敵が良い味出してるよね。

自分の故郷と昔の仲間が舞台となる中で、
まさに過去の自分との戦いに相応しい展開へと物語が動き出す。

そして随所に入るオーフェンの呟きは、、
過去に故郷を飛び出してしまったことに対しての後悔が生まれてるのが分かる。


「お前がさっき言ったとおり『今さら』だよ。なにもかも今さらのことだ…」

「奴は今さら現れた。ティッシは今さら愚痴ってる。
 俺は今さら、この街に帰ってきた。俺は今さら、迷ってる……。」


世界を知らずに、

自分の世界に閉じこもり、

自分の強さに溺れ、

多くの物を失った。
それでもアザリーのためを思った行動を否定したくなくて、
ただただ葛藤を繰り返して時間を過ごしてしまった。

まだまだ悩み後悔しているオーフェンですが、失った物以上に得た物の多さってあるんですよね。そもそもオーフェンは他人には無い“強さ”が備わってる人物なのである。それは戦闘能力や魔術ではなく、人としての強さなのだ。だからクリーオウやマジクも慕い共にするのである。

ただ、迷い歩くのも物語の“味”である。
いち読者として是非主人公の心情に共感し、共に悩みながら読んでもらいたい。

きっと最後にはオーフェンと共に強くなれることでしょう。

 

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評論（書籍） 陽炎の男―剣客商売三

陽炎の男 (新潮文庫―剣客商売)

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池波 正太郎
新潮社
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著者:　池波正太郎 
初版:　2002年10月20日　
種類:　群像時代劇
5段階評価:　5・・・カカロット！三冬がナンバーワンだ！


物語はついに第三幕！
……番外編を含めると、まだ15冊以上あるんだよね(汗)

さて、この巻でも秋山小兵衛が狭しと動き回るのは変わらず。
飄々と事件を解決してしまう様が、とても格好良く憧れてしまう。
そして気が付いたら読み終わってしまうのだ。

改めてお得な作品である。
特に今巻で注目したいのは息子・大治郎と三冬である。

完成形である小兵衛を見るのも面白いのだが、
やっぱり成長過程の人物の方が見応えはある。

大治郎が無意識に父・小兵衛の様に事件を解決する作品は良かったです。
しかし、それ以上の目玉は何と行っても三冬なのである。

いや、むしろ三冬こそが今巻の全てなのかもしれない！(鼻息荒く)

あの男装美少女剣士・三冬が異性を意識しだすんです。
当初は誰なのか分からない。だが何故か胸が苦しくなってしまうのだ。

ある日、彼女は夢を見る。

自分が男に抱かれる夢だ。
今まで似たような夢を見たことはあったが、相手は朧気だった。

しかし今回のそれは、はっきりとしていた。
自分を抱く逞しい体。その姿は何と大治郎だったのだ。

（ど、どうして大治郎どのが……）

はっと目ざめたとき、
三冬は我が双手に乳房をつかみしめて、全身を汗に濡らしていた。


あら、やだよう。
三冬さんはやらしい娘だよう。


私のテンション急上昇。
「買って良かった…ふ、ふふふ」

よもや池波正太郎で萌え広がりを体感することになろうとは…。
自然と笑みも零れよう。

本棚には既に全巻そろった剣客シリーズ。
今年はこれで乗り切れそうです。


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評論（映画） ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 (EVANGELION:1.11) [Blu-ray]

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製作      : 2007年度作品/日本映画
興行収入: 20億円
ジャンル : SF(アニメ)
5段階評価:　3・・・ここまではアニメで十分か？


世界の人口の半分を奪った大災害「セカンドインパクト」
舞台は、その15年後の第3新東京市である。

突如現れた人型生命体「使徒」と国連との戦闘に巻き込まれた少年・碇シンジ。
彼は何年も音信不通だった父・碇ゲンドウに突如呼び出され、再会に多少なりとも期待をよせて待ち合わせに向かってる最中だった。しかし、現実は残酷でしかなかった。

特務機関NERV（ネルフ）が極秘裏に開発した巨大な人造人間エヴァンゲリオン初号機。
シンジは「使徒」と戦うために準備されたパイロットだったのだ。

反発と恐怖を示し戦うことから逃げようとしたシンジだったが、
同じ位の年齢である少女・綾波レイが重傷を負いながらも搭乗しようとする姿を目撃する。

逃げたい気持ちを否定し、ついに自ら出撃を決意する。
使徒と対峙するEVE初号機のパイロット・碇シンジ。

世界の命運が、動き出す。


社会現象とまでなった作品の劇場版です。
「破」まで見てるのに感想を書いてなかったので記事にしてみます。

さて、「序」の感想だが実はそこまで書くことはない。
ストーリー自体はテレビシリーズとの変化が少ないのだ。

ただシンジの成長が顕著に現れてる感じはします。
アニメと違ってスピーディに進むためである。

ひたすら自問自答を繰り返す描写が減ったのはなによりである。

また使徒に対するスタッフの愛が何とも素晴らしいです(笑)
ただの多角体だった使徒が変化自在に形を変えるので、
まさに“未知の物体”を表現できていると思う。

後は…次作って感じかな？
新しいヒロインも登場するし、新しいシナリオへと移行するみたいだし、
まだまだ目が離せない作品ですな！



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ヱヴァンゲリヲン新劇場版 式波・アスカ・ラングレー 制服Ver. (1/6スケールコールドキャスト塗装済み完成品)

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